催眠術を被験者にかけるためには「話し方」「雰囲気」「関係性」の3つのポイントを押さえる必要があります。
今回はその中の「話し方」について5つのコツをお話しします。
話し方とは催眠中の暗示のかけ方のことを指しています。普段の会話の上手い下手は関係ありません。また、滑舌が悪かったり、吃音などの問題を抱えていても問題ありません。
筆者の経験上、催眠家が言葉を言い間違えたり、言い直したりしても、堂々としていれば暗示はかかります。
催眠術がかかる話し方のコツ 5点
催眠術は相手をリラックスさせ、頭を使わせないようにすることが大切です。そのための話し方のコツがあります。
1、穏やかで落ち着いた声で話す
催眠術を行う際には、穏やかで落ち着いた声が求められます。
声のトーンを少し低くし、ゆっくりと話すことで、相手をリラックスさせることができます。
緊張感を与えないように、柔らかい声で話すことを心がけましょう。
穏やかで落ち着いた声で話すコツ
1、自分自身の呼吸を整える
深くゆっくりとした呼吸を心がけましょう。呼吸が安定すると声も自然と落ち着きます。
2、声のトーンを低く保つ
高い声よりも低い声の方が落ち着いた印象を与えます。普段よりも意識的に声を低くすることで、穏やかな雰囲気を作り出せます。
3、ゆっくり話す
急いで話すと緊張感が伝わってしまいます。ゆっくりとしたペースで話すことで、リラックスした雰囲気を保つことができます。
4、適切な間を取る
話の途中で適度に間を取ることで、相手に安心感を与えます。また、間を取ることで自分自身も落ち着くことができます。
5、練習を重ねる
スマホなどに自分の声を録音して、自分の声を客観的に確認しながら練習することで、理想的な声の出し方を身につけることができます。
2、繰り返し、一貫性のあるリズムで伝える
重要な指示やメッセージは繰り返し伝えることで、相手の潜在意識に浸透させることができます。
同じフレーズを何度も一貫性のあるリズムで繰り返すことで、相手がその内容に集中し受け入れやすくなります。
話すリズムは重要です。
3、明確で分かりやすい指示を与える
催眠術では相手に明確な指示を与えることが大切です。
曖昧な表現を避けて具体的な指示を出すことで、被験者がどうすればいいか瞬時に理解することができ指示に従いやすくなります。
例えば「リラックスしてください」ではなく、「深呼吸をして肩の力を抜いてください」といった具体的な行動を指示します。
「リラックスってどうやるの?」と、考えさせてしまうと暗示がうまくかかりません。
4、ポジティブな言葉を使う
ポジティブな言葉を使うことで、相手の心を前向きにリラックスした状態を保つことができます。
否定的な言葉や不安を煽るような言葉は避け、安心感を与える言葉を選びましょう。
例えば「怖がらないで」ではなく、「安心して」といった表現を使います。
5、余計な言葉は言わない
暗示に関係のない余計な言葉は不要です。暗示をかけている最中に「どう、いいかんじ?」「あー、ええっと…」「がんばって!」など言わないようにします。
被験者の集中が切れて暗示にかかりにくくなります。
うまく暗示にかかっている状態であれば何を言われても暗示は維持されていたりします。
腕が曲がらなくなる暗示をかけられたとき、術者に「腕が曲がったら焼き肉おごる」と言われましたが、暗示を解いてもらうまで腕は曲がりませんでした。悔しかったです。
さいごに
【催眠術がかかる話し方のコツ】
1、穏やかで落ち着いた声で話す
2、重要なことは繰り返し伝える
3、明確で分かりやすい指示を与える
4、ポジティブな言葉を使う
5、余計な言葉は言わない
話し方の5つのポイントを押さえることで、初心者でも催眠術をかけることができるようになります。
練習を重ねて、自分の話し方を磨いていきましょう。
( 文:真希 )